HALFROOMS

期間:2006-2007
用途:専用住宅
所在地:東京都江戸川区
規模:地上3階
構造:S造
用途地域:商業地域
許容建蔽率・容積率:100%・500%
敷地面積:58.09m2
建築面積:45.60m2
延床面積:109.41m2
構造設計:木村佳央/木村佳央建築構造設計室
施工:岩堀建設 岩堀カズミ
写真:平井広行
担当:関野阿希子
October Ueda and Nakagawa Architects

商業地に建つ都市住宅です。完成済の計画道路に面しているので前面道路は広く、裏は公園、東側はその公園の通路があります。密集が当たり前の商業地にあって非常に恵まれた敷地です。逆に難しい条件としては、面積が小さく(広くても単価的に買えない)、地盤が悪く(江戸川区)、予算が限られている(その予算も補助金の関係からタイムスケジュールに縛られている)といった点がありました。

莫大なお金をかけて長大な杭を打てば幾らでも重い建物が建てられますが、建てるお金そのものが無くなってしまいます。木造2階建てなら重量的には知れていますが、それではすまない場合、軽くすること、重量バランスを良くすることが重要です。怖いのは不等沈下ですのでそのリスクを下げ、全体の重量を下げれば、地盤改良は最低限になります。荷重要素をバランス良く配置したシンプルな平断面構成、ブレースの均等配置、耐火被覆を極限まで利用した軽量な外壁。難条件は単純さと均質性を要求しています。

その上で良条件を可能な限り活かしたいところです。大きな穴(開口)を開けると他の部分に構造的な負担がかかりバランスを崩したり、全体の荷重を大きくすることになりますが、水平ブレース、垂直ブレースを避けられる程度の小さな穴を分散して開けるのなら問題ありません。そこで、水平面(床)と垂直面(壁)に様々なサイズの小振りな穴を開けました。サイズが色々なのは、難条件に由来する均質性に対抗するためです。3層、3面を同等に扱いながら、穴のサイズや位置の違いで生まれるであろうゆらぎを期待し、均質さに抗うという作戦です。