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学部の学位論文。イタリアの二大イデオローグとして60年代のスーパースタジオと80年代のソットサスを取り上げ、デザイン理論がどのように変化しているかを論じた。付帯的な作業ではあったが特に重要だったのはブリコラージュという概念をリジッドでスタティックな構造主義者レヴィ・ストロースのそれから切り離す作業であった。当時の議論ではレヴィ・ストロースの言うブリコラージュがそのまま使われていたが、彼の概念は構造に要素を隷属させるものであり、ポスト・モダンなる時代概念が語られるべきであるとすれば、むしろ逆に構造から逃れていくベクトルに於いてであったからである。 |